根魚って? 陸っぱりから釣れる根魚の種類・見分け方

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クロソイ 12_雑記

「根魚」ってどんな魚か知ってますか?

読んで字のごとく「根」にいる「魚」のことです。ここで言う「根」とは岩場・岩礁等の魚の住処を示しています。ルアーフィッシングにおいては「ロックフィッシュ」と呼ばれています。「岩場=Rock(岩)」・「魚=Fish」という訳です。

岩場等の足場の悪い所だけでなく、港・堤防等でも釣ることができ、根掛かり回避、ポイントの見極め、力強い引き等から釣り自体のゲーム性も高く、また食べても白身で非常に美味しいことから、最近ではかなり人気者となっています。

そこで今回の記事は、陸っぱりから釣れる?代表的な「根魚」の種類、見分け方などについて紹介します。

根魚って?

どんな魚?

根魚(ねぎょ、ねうお、ねざかな、英語:RockFish)とは、海底の岩礁や海藻の間の瀬、テトラポット等の人口構造物を住処とし、遠くへは移動することなく比較的近場の近海のみで一生を終える生息範囲が非常に狭い魚のこと。根付き魚、ロックフィッシュとも呼ばれます。

メバル、カサゴ、アイナメ、ハタ、ソイ等が有名どころ。

釣ってみよう!!

複雑に入り組んだ「根」を住処とするだけあって魚体からは考えられないパワーを秘めた根魚たち、昔から釣り人に愛されているターゲットです。

とは言いつつも、昔は投げ釣りの外道、待ち時間の穴釣りが主で、これをメインターゲットとする釣人は少なかった......。

最近はルアーで釣るスタイルが広まり、「ロックフィッシュ」という名でも親しまれるようになってきました。

オフシーズンがなく一年中釣れること、身近な港、堤防、磯で手軽に狙えること等から、今後も人気が高まる間違いなし。

食べてみよう!!

生食(刺身、マリネ、カルパッチョ等)、焼く(ぬか漬け、みそ漬け、塩味、干物、ソテー、ムニエル等)、煮る(鍋、煮つけ、アクアパッツァ等)、汁(みそ汁、すまし汁、潮汁等)、揚げる(唐揚げ、天ぷら、フライ等)、蒸す(酒蒸し)など様々な料理で食べれますよ。

特に、刺身などは釣り人ならではの楽しみです。

陸っぱりから釣れる根魚

ソイの仲間

クロソイ

○クロソイ(Black rockfish)
○地方名 クロゾイ、ナガラ、ナガラゾイ、クロカラなど
○生息域 北海道全域、青森県~長崎県の日本海・東シナ海沿岸、青森県~千葉県の太平洋沿岸、瀬戸内海等。
○北海道、三陸地方では養殖・種苗放流が盛んに行われており、ソイ類の中では最もポピュラーな種。最大60cm前後まで育つ。
○筋肉中に”ゴマ”と呼ばれる黒丸の寄生虫が見られることがあるが、食べても人間に害はないと言われている。
👉英名が示す通り「根魚」といえば「ソイ」。その中で最も釣れるのがクロソイ、オイラのメインターゲットはこいつです。厳つい下あご(厚いくちびるのよう)が特徴的で、どこか愛嬌のある顔をしています。昼間でも釣れるけど、まずめから夜間に掛けて積極的にえさを捕食するため夜釣りが有利ですね。中層等にサスペンドしていることが多く、ルアーのスイミングパターンでもバイトが誘えるのが非常に楽しい。

シマゾイ

○シマゾイ(Three stripped rockfish)
○地方名 キゾイ、モンキゾイ
○生息域 北海道全域、青森県~秋田県の日本海沿岸、青森県~福島県の太平洋沿岸等。
○体色は黄褐色または緑黄色で、体側後部背の部分にくっきりとした薄茶色の縞模様が大きな特徴。最大50cm以上まで育つ。
○わりと水深のある場所に生息し、陸っぱりよりも沖堤・ボートフィッシングのほうが出会える可能性が高い。
👉体色・縞模様でシマゾイはすぐに分かります。クロソイよりも一回り小さい印象ですが、パワフルに引くイメージがありますね。陸っぱりからは春に釣れることが多い気がします。

キツネメバル(マゾイ)

○キツネメバル(Fox jacopever)
○地方名 マゾイ
○生息域 北海道南部、青森県~山口県の日本海側沿岸等。
○上あごにトゲがなく、背部から体側にまだら模様がある。ひれの先端が青いのが大きな特徴。最大50cm以上まで育つ。
○シマゾイと同様に水深のある所に生息し、陸っぱりよりも沖堤・ボートフィッシングのほうが出会える可能性が高い。
👉ひれ先端の青色が非常にかっこよいです。北海道では種苗放流が行われており、シマゾイ・ハチガラよりも釣れます。ただ、サイズが良いのはあまり釣れませんね。

ムラソイ

○ムラソイ(Spotbelly rockfish)
○地方名 ハチガラ
○生息域 北海道~九州北西岸の日本海・東シナ海沿岸、青森県~宮城県の太平洋沿岸。
○生息域で体色の変化が激しく、地域によってはクロソイと見分けるのがなかなか難しいが、両眼の間がくぼみ、頭部のトゲが突出しているのが特徴。
○根の荒い浅場のいることが多い。最大でも30cm前後までしか育たず、ソイの中では一番小柄。個体数も少なく、市場にはほとんど流通していない。
👉ズングリ体形でマッチョな筋肉質という感じ。サイズは小さいものの同じサイズなら4種のソイの中で一番引きが強い。ただし、港ではほとんど釣れないイメージですね。

メバルの仲間

クロメバル(メバル)

○クロメバル(Brown rockfish)
○地方名 ガヤ
○生息域 石川県~長崎県の日本海・東シナ海沿岸、岩手県・駿河湾~紀伊半島の太平洋沿岸、瀬戸内海頭部等。
○体色は変化に富み、深場ほど赤味、浅場ほど黒味が強くなる傾向。体色の違いによるシロメバル、アカメバルも同一種である(異種とする説もあり)。最大30cm以上まで育つ。
👉”メバリング”と称したルアー釣りが有名ですね。北海道ではあまり見られないため釣ったことありません。

エゾメバル(ガヤ)

○エゾメバル(White-edged rochfish)
○地方名 ガヤ
○生息域 東北以北、北海道に多い。
○”ガヤガヤ”とぶつかるぐらい魚影が濃く、たくさん釣れたから「ガヤ」という話は有名です。近年は少なくなったため、北海道の一部では種苗放流が行われています。
○最大30cm以上まで育つが、良く釣れるのは15~20cmくらい。
👉ガヤがポコポコ釣れるときは、ソイはさっぱり釣れないことが非常に多い。ソイ狙いのオイラとしてははっきり言って外道です。でも、ソイに比べて幼くかわいい顔は好きです。

アイナメの仲間

アイナメ(アブラコ)

○アイナメ(Green ling)
○地方名 アブラコ、アブラッコ、アブラメ
○生息域 北海道全沿岸、青森県〜九州南岸の日本海・東シナ海沿岸、青森県〜九州南岸の大平洋沿岸、瀬戸内海等。
○通常、体色は茶褐色だけど、秋~冬の産卵期になるとオスは黄色味が強くなる。最大60cm以上に育つ。
○尻尾を閉じたときに、中央部が少しへこむものがアイナメ、直線なのがウサギアイナメと見分ける。
👉陸っぱりからも大型が狙えるためファンが多い。浅場の底に居つきつつ、甲殻類等のえさを積極的に捕食するため、日中の釣りでも好釣果が望める。バイト後の”首振りダンス”に魅せられたルアーマンは数知れず.....。

ウサギアイナメ

○ウサギアイナメ(Rock greenling)
○地方名 ハゴトコ、シジュウ
○生息域 北海道全沿岸
○体色はオスは燃えるような赤、メスは黄褐色で、最大60cm以上に育つ。アイナメのなかでも最も大型になる種と言われている。
👉北海道ではアイナメよりも大型化する?ため、超が付く大人気のターゲット。ソイマニアのおいらはあまり興味がないけどね。

エゾイソアイナメ(ドンコ)

○エゾイソアイナメ(Brown hakeling、Burbot ling)
○地方名 ドンコ
○生息域 北海道、岩手県〜三重県の太平洋沿岸、青森県津軽海峡〜山口県の日本海沿岸等。
○下あごにヒゲがあり、紫色がかった紡錘形のブヨブヨした魚体で、腹びれ後方に発光器を持つ。
○見た目から外道扱いされることが多いが、三陸では恵比寿講に供える縁起の良い魚として好まれている。
👉たまに釣れるとその見た目からドキッとします。狙って釣ったことはありませんね。でも、そのグロテスクな見た目とは裏腹に非常に美味しいです。

カジカの仲間

ギスカジカ

○ギスカジカ(Steller’s sculpin)
○地方名 カジカ
○生息域 茨城県以北、青森県全沿岸、北海道全沿岸。
○根魚は生息地によって体色、模様が大きく変わることが多いが、カジカは特にその傾向が顕著で、ギスカジカ、トゲカジカを見分けるのは困難。

トゲカジカ

○トゲカジカ(Great sculpin)
○地方名 ナベコワシ、カジカ
○生息域 新潟県佐渡、秋田県、青森県、岩手県、北海道全沿岸等。
○「ナベコワシ」という方が有名。この呼び名は汁・鍋にしてあまりにもうまいので、”鍋の底に残った一滴の汁も余さないようにすくい取ろうとして鍋を壊すほどだ”、”皆のはしで鍋をつつきすぎて鍋底を壊すほどだ”という意味。
○カジカの中で最も大きくなる種で、最大70cm・10kgクラスまで育つ大型種。
👉晩秋の産卵期に岸寄りした時に釣れることがある。オイラ的には外道だけど、アイナメよりは遥にうれしい。鍋にすると最高。

その他の根魚

ホッケ

○ホッケ(Okhotsk atka mackerel)
○地方名 ホッキ 
○生息域 北海道全沿岸、青森県〜山口県の日本海沿岸、青森県〜熊野灘の太平洋沿岸等。
○アブラコに似ているが尾ひれの後縁部が深く切れ込んでいること、背びれに切れ込みがないことで区分できる。
○春に接岸し盛んにエサを取る「ハルボッケ」、根(岩礁)に居着く大型の「ネボッケ」は有名。
👉北海道ではホッケの数釣りは春の風物詩。釣れたてでは刺身でも食べれます。フライも絶品です。

カサゴ

○カサゴ(Marbled rockfish)
○地方名 ガシラ、ガラカブ、アラカブ、ガシ
○生息域 北海道〜九州南岸の大平洋沿岸、北海道〜九州南岸の日本海・東シナ海、瀬戸内海等。
○港湾回りの身近なポイントでも魚影は濃く、わりと簡単に釣れるため、ファミリーでの釣りで人気が高い。最大30cm前後まで育つ。
👉実は北海道にはあんまりいません(おいらが釣れないだけか?)。名前は知っていますが、いまいち馴染みのないターゲットです。

キジハタ(アコウ)

○キジハタ(Redspotted grouper)
○地方名 アコウ
○生息域 津軽海峡、青森県〜九州南岸の日本海、東シナ海沿岸、瀬戸内海、相模湾〜九州南岸の太平洋沿岸等。
○全身に斑紋(小豆色から明るい黄色まで様々)、背中に薄い暗色斑が1つ、尾鰭に網目状の斑紋がない等
○瀬戸内海では非常に人気が高く、種苗放流が盛んに行われている。
○甲殻類がメインの餌だがベイトの反応も高く、日中も楽しめるルアーフィッシングの人気ターゲット。
👉北海道では釣れないためよく分かりませんが「アコウ」と言えば憧れの高級魚というイメージです。

アカハタ

○アカハタ(Blacktip grouper)
○地方名 アカギ、アカゲ、アカバ
○生息域 山口県日本海側、九州北岸、伊豆諸島、小笠原諸島、硫黄島・南硫黄島、相模湾〜屋久島の太平洋沿岸、琉球列島等。
○全体に赤く、濃い横縞が5本ほど走る。体側に白い不定形の斑文が散らばる。背鰭の上の縁は黒い等の特徴がある。
○他のハタと同様に甲殻類、ベイトともに反応する。ただし、テリトリー意識が強く、根から離れにくい性格で警戒心が強いのが特徴。
👉いかにも南国系といった体色が特徴的ですね。こちらも憧れます。

オオモンハタ

○オオモンハタ(Areolate grouper)
○地方名 ゲンジ、モブシ
○生息域 小笠原諸島、長崎、鹿児島県東シナ海沿岸、相模湾〜九州南岸の太平洋沿岸、琉球列島等。
○全体に色合いが褐色もしくは緑がかった褐色をしている。頭部はキツネ型で吻が細い。網目模様の斑紋が特徴的。オオモンハタ、アコウ等、ハタ種は特徴的な模様が美しい。
👉ベイトへの反応が非常に高いフィッシュイーターのイメージ、ルアーフィッシングのターゲットとして非常に興味がある。いつかは釣りに行きたい。

クエ

○クエ(Longtooth grouper)
○地方名 アラ、マス
○生息域 山口県〜九州北西岸、伊豆諸島、千葉県興津〜屋久島の太平洋沿岸、瀬戸内海の外海周辺の水道、トカラ列島、沖縄島等。
○国内では最も大型になるハタ。偽装問題が起こるほどの超高級魚として有名。最大100cm以上、50kg超の大型に育つ。
👉いつかは釣ってみたい憧れの魚。クエに限らずハタ類は北海道で釣れないこと、体色・模様が特徴的であることから非常に憧れが強いです。

まとめ

ソイ、メバル、アイナメ・・・・・・、北海道で釣れる「根魚」を中心に地方名、生息域、特徴等をまとめてみました。また、北海道にはいないため憧れが強いハタ類も人気の数種類を紹介しています。

「根魚」は外道扱いされることが多かったのですが、ルアーフィッシングの流行とともに、これらをメインターゲットとして楽しむ釣り人も増えてきています。

また、いずれの魚も希少価値の高い高級魚であり、非常に美味しくいただけます。根魚の刺身を食べれるのは釣り人だけです。

ぜひ、「根魚」、「ロックフィッシュ」を狙ってみてください。

 

 

 

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