「ロックフィッシュ」を「ワーム」で釣りたい!!
「ワーム」を使った「ルアーフィッシング」なら、足場の良い港・堤防から「根魚」を簡単な道具で手軽に狙え、足元から50cm級の超大物が釣れちゃうことも.....。しかも、釣った魚はとても美味しい。
まさに、ロックフィッシュパラダイス!!
だけど、ワームの形・色など種類がたくさんあって分かりにくい、実際どれが釣れるの?、最低限必要な種類は?、夜釣れるカラーは?、やっぱり大きいほうが釣れるの?などなど。実際、ワーム選びは奥が深く、釣り初心者・入門者にはなかなか難しいものですね。簡単・手軽に教えて、ということになります。
そこで、今回の記事は 「ロックフィッシュをワームで釣るために、ワームの種類・カラー・サイズ等の選び方」 について、”セオリー” から ”おすすめ” まで詳しく紹介します。 |
おすすめはこれだ!!
ワーム選びの基本
そもそも「ワーム」とは、根魚が捕食する小魚・甲殻類等のエサを模した疑似餌です。素材はポリ塩化ビニルが多く、塩やアミノ酸等の味付けを行い、見た目だけでなく匂い・味の面でもエサらしさを加えた製品も数多く見られます。
ロックフィッシュで使うワームはロックフィッシュ用として販売されているもののほか、バス用のものも使用可能です。そのラインナップは、形状、色、大きさを考えると数百種類に及ぶと言われ、それに加えてシーズン毎に何種類もの新製品が発売されます。
なぜこんなにバリエーションが豊富(必要)なのか?
それは「根魚」は地域、季節等の環境条件に応じて様々なエサを捕食し、究極的にはその時その場所ごとに異なるエサを捕食しているため、それに対応できるように”形状”、”色”、”大きさ”を取りそろえる必要があるためです。(ある意味、メーカーがそのように宣伝しているということですが.....)
つまり、オールマイティにいつでもどこでも必ず釣れるオンリーワンのワームなんてものはあり得ない、その時その場所にマッチしたワームを選ぶ必要がある、ということです。実は、これこそが「ワーム」を使った「ロックフィッシュ 」の醍醐味でもあります。
👉ワームを使ったロックフィッシュのルアーフィッシングでは、その日の状況に応じて複数のワームをローテーションして試してみて、その日の条件にマッチした「当たりワーム」を見つけることが大事なこと。 👉つまり、最低限、異なるタイプ(形状、色、大きさ等)のワームが複数必要ということ。 |
とりあえず揃える”3種類” × ”2カラー”
では、どのような形状(種類)、色(カラー)、大きさ(サイズ)をローテーションするのが良いか?
セオリーと、最低限揃えるべきワームはこれです。
項目 | セオリー | まずはこれだ!! |
---|---|---|
形状 (種類) | ・小魚類を模した「シャッドテール」、「カーリーテール」、「ピンテール」、甲殻類の「ホッグ」、「クロー」、その他「ストレート」、「グラブ」、「エビ」、「イカ」、「虫」など様々な種類に分類されます。 ・「シャッドテール」、「ピンテール」、「ホッグ or クロー」、「カーリーテール or グラブ」の4種類があれば大抵の場合は対応できると思います。 | 👉「カーリーテール or グラブ」 👉「シャッドテール」 👉「ホッグ」 の3種類 |
色 (カラー) | ・原色(ソリッド系)、非透明色(マット系)、透明色(クリアー系)、ラメ入り等、各メーカーで非常に多くのバリエーションを揃えています。 ・昔から「赤系」、「チャート・オレンジ系」、「茶・緑系」、「白系」、「黒系」が根魚の反応しやすい色と言われています。 | 👉デーゲームなら「赤系」、ナイトゲームなら「白系」 👉「茶・緑系」 の2色 |
大きさ (サイズ) | ・ロックフィッシュ用としては2~4インチ、バス用を含めても5インチ以下が主流です。 ・単純な大きさだけでなく形状による見え方も含めて考える必要があります。 ・3~4インチを基本として、当たりがない場合にはサイズダウンするのが基本です。 | 👉3インチ程度 |
色々と詳しく解説しますね
形状(シャイプ・種類)
セオリーは?
釣り場に着いて、まずはどのワーム(ルアー)から投げるか?
毎回決めたワームを投げる人、その日の気分で変える人、様々なタイプの釣り人がいると思います。また、その日の当たりワームを見つけるのに非常に苦労する日もあれば、一投目からいきなりヒットを連発する日もあることでしょう。
いずれにしても、このワーム(ルアー)選びが釣果に直結・連動するため、どのワームからスタートしてどのようにローテーションするか、悩みの尽きない永遠のテーマとなります。
セオリーとしては、最初に投げるルアーは魚を ”探る” ことから始める必要があります。つまり、魚に気づいてもらう必要があるため、ある程度アピール力があり、かつ動きの大きいワームが基本となります(ビジブル系と呼ばれます)。具体的には「クラブ」を使う方が多いと思います。
「クラブ」で探りながら、スイミングで調子が良い(小魚を捕食している)ようであれば「シャッドテール・ピンテール」、ボトム中心に当たりが多い(甲殻類がメイン)ならば「ホッグ・クロー」にシフトしていくようなローテーションがセオリーでしょう。
シャッドテール
○円形~楕円形のテールパーツが特徴的な形状。 ○このテール部分に水を受けることで左右に揺れ、スイミングで小魚のように泳ぐ。 ○プルプルと左右に強い波動を出すウォブリングアクション、振り子のように左右に大きく回転するローリングアクション等、ワームにより固有の動きがある。 ○小魚を積極的に捕食している活性の高い時にスイミングでのアクションが効果的。一方で、リフト&フォール、ボトムパンピング等でも使用可能な汎用性の高い形状。 👉グラスミノー(ECOGEAR)、ワンナップシャッド(SAWAMURA)、ローリングシャッド(MARS)、パワーシャッド(ECOGEAR)、バルト(ECOGEAR)、ダックフィンシャッドR(DAIWA)、フラッシュJシャッド(Fish Arrow)など |
ピンテール
○テールが細長い棒・針のような形状。シャッドの一部として分類されることも多い。 ○シャッドよりも波動が小さくアピール力が小さい、低温等の食いが渋い状況(低活性)で有効。 ○スイミングはもとより、ボトムずる引き等でも使用でき、汎用性の高いワーム。 👉アイシャッド(JACKALL)、デスアダー(deps)、ピンテールシャッド(DAIWA)、エアベイト(VAGABOND)、フラッシュJ(Fish Arrow)など |
カーリーテール
○カール状のテールが特徴的な形状。グラブとの違いは、ボディが比較的スマートなものをカーリーテール、ずんぐりしているものをグラブと分けていることが多い(同種としている方もいらっしゃいます)。 ○また、ボディにリブが付いているもの、ストレートワームに近いもの、等様々なタイプがある。 ○スイミングでは小魚、ボトムでは甲殻類にも見えるオールラウンダー。 👉ロックマックス(ECOGEAR)、ペタンコカーリーテール(Bait Breath)、ペタンコスリムカーリー(Bait Breath)など |
グラブ
○芋虫に似せたボディにテールをつけたワーム。テールの数によってダブルorシングルテールグラブ、イモグラブ等に分類される。 ○使い方はカーリーテイルと同様のオールラウンダー。サーチワームとして使用する方が多い。 👉キジハタグラブ(ECOGEAR)など |
ホッグ
○もともはザリガニをイミテートしたタイプだが、シャコ、ヤドカリ等の海の甲殻類にも似ていることから、ボトムを狙うロックフィッシュでも使用される。 ○テキサスリグ、直リグ等でボトム・根回り等での使用が効果的。 👉バグアンツ(ECOGEAR)、バルキーホッグ(Berkley)、パワーホッグ(Berkley)など |
クロー
○そのものずばりでエビ、カニをイミテートしたワーム。 ○爪・足が大きく、水の抵抗が大きくかかるるため、アクションはゆっくり目となる。ただし、その分アピール力は高い。 ○使い方は基本的にホッグと同じですね。 👉ロッククロー(ECOGEAR)など |
その他
○ストレート:イソメやミミズといったぜん虫類をイミテートしたタイプ。シルエットが細く、ワッキーリグ等の軽量リグを併用することでスレた魚に効果が高い。 ○イカ:根魚にとって意外とイカは良く捕食されている(イカを吐き出すことが多い)。本物のようにフォール、スイミングで誘うのが良い。 👉サンドワーム(Berkley)など |
色(カラー)
セオリーは?
ルアーフィッシングでは、旧来から対象魚ごとに定番カラーというものが存在します。ブラックバスならチャート、シーバスではイワシ、トラウトでは赤金などが有名どころです。
まずは、根魚の定番カラーについてまとめていきたいと思います。
○赤系:ロックフィッシュにとって一番の定番カラーです。水深の深いポイントや、濁りのあるポイントでは特にアピール力が高いと感じられます。また、アイナメ・アブラコ狙いではまさに特効色(アイナメレッド)として広く知れ渡っています。 |
○チャート・オレンジ系:赤系よりも明度が高く、さらに視認性の高いカラーです。広範囲から魚を探すとき、雨天やケーソン穴などの光量の少ない状況で抜群の効果を発揮します。ただし、アピール力が高い一方でスレやすい傾向があります。 |
○茶・緑系:実際に生息するエビやカニ、小魚などの色に似せたナチュラル系カラーです。レッドやオレンジを見抜かれて、スレてしまった魚たちにとってナチュラル系は遠くからのアピールは弱いながら自然なカラーのため違和感なく食いついてくれます。また、厳寒期などの極端に低活性なときでもバイトのあるカラーとして北海道では定番になっています。 |
○白系:基本はナイトゲームに使用するカラーです。特に、常夜灯が無い場所や、闇夜に威力を発揮します。昼間に使う場合は、ほかのカラーで当たりが無い時などに試してみると効果が高いこともあります。 |
○黒系:こんな色で釣れるの?と思われがちですが、特に威力を発揮するのがナイトゲームで、月夜や常夜灯の明かりがある時です。魚から見て明るい水面に黒いシルエットが鮮明に見えます。こんな時が狙い目です。 |
○クリア系:透明系のカラーは透明度の高いポイントの晴天時に威力を発揮します。太陽光線がクリアカラーに差し込み、他のワームではアタリすらない時に釣れる場合があります。一方、ナイトゲームではナチュラル系として使用できます。なぜか、クリア系でしか釣れない状況があり。一部のアングラーからは絶対的な信頼を得ています。 |
魚には色が見えている?
人は赤・緑・青のの三種類の光を捉えることできます(ほかの多くの哺乳類は二種類のみです)。
一方、実は魚は、この赤・緑・青に加えて近紫外線も捉えることでき、四種類の色の光を認識できます。ただし、目で捉えた光の刺激を最終的に色として認識するのは脳なので、魚が色を認識できているかどうかは、魚しか分からないことですが、最近の研究からは、種類によっては人間以上に多くの色を認識できている可能性があることが分かっています。つまり、ある意味人間よりも目がいい!ということです。
また、調べてみると、海の沿岸部に住む魚類には色の区分する能力を発達させた種類が多いようです(錐体細胞:色の認識にかかわる細胞 の数が多い)。逆に、深海のように光の届かない深い海に住む魚類は色の区分よりも明暗によって個体を把握する能力(桿体細胞:明暗の認識にかかわる細胞 の数が多い)を発達させている種が多いことが分かっています。
根魚は沿岸の魚で、実験などから色を認識できるようだ、ということが分かっています。一時、魚はグレースケールしか識別できない、という話がありましたが、根魚に関しては当てはまらないようです。
○色を認識する魚類(海水):スズキ、メバル、アイナメ、イシダイ、ヒラメなど
○色を認識しない魚類(海水):カワハギ、ブリ、サメなど
結局どうすりゃいいの?
いろいろと書きましたが、結局、ルアー(ワーム)の色の見え方は魚しか分かりません。
だけど、きっと色の違いが分かっています。これは実際に釣りをしていると、同じルアーでも色を変えた瞬間にヒット連発!!ってことは結構あります。
なので、好きな色をいろいろと試して(ローテーション)、当たりカラーを探すしかないと思います。また、これが楽しいですことです。
大きさ(サイズ)
セオリーは?
ワームの多くは3~4インチのサイズが主です。ソイに比べアイナメのほうが口が小さく、サイズに関してもシビアな感覚があります。
いずれにしても、3~4インチのサイズで釣りはじめ、食いが悪いと判断した場合にはサイズダウン(2~3インチに変更)がセオリーですね。
ビッグベイト=ビッグフィッシュ
ルアーアングラーなら一度は聞いたことがあるフレーズ。特にバスフィッシングでは定説としてお馴染みですね。
根魚の場合には、これはあまり当てはまらないような気がします。なぜかというと、根魚はその地域、季節、個体でかなり偏食することが多く、50cm級のアイナメが小エビしか食べていない、40cm級のクロソイが小さなカニしか食べていない、というようなことは多々あります。
成長に従い、大きなベイトを捕食することができるようになりますが、あくまでも捕食できるだけであって、その大きなベイトを主食として中心に食べるようになるわけではありません。
なので、大きなワームはアピール力も高く魚にも発見され易い、というメリットはあるものの、それが直接釣果に結び付くかは微妙です。アピール力が高い=スレやすい、ということも忘れずに。
小さめが好き
実は、個人的にはセオリーとも反しますが、小さいワームから始める方が釣果が良い気がします(2~3インチ程度が一番好きです)。
2~3インチ主体でワーム形状・カラーをローテーションすることが多いです。それでもあまりヒットがない場合には、サイズアップしていく(3~4インチ)、という方法でセオリーとは正反対になりますね。
形状も、カラーもですが、セオリーを意識しつつ ”好みのやり方で楽しむ” ということが大事だと思います。
ちょっと最後に
汁系ワーム
”形状(シェイプ・種類)”、”色(カラー)”、”大きさ(サイズ)”のほかに、”匂い・味”という重要な要素もあります。
「グラスミノー」のように軽~く”匂い・味”が付いているもの。
「ガルプ」、「エコギアアクア」、「エコギア熟成アクア」のように強烈に”匂い・味”が付いているもの。
色々と種類がありますが、後者は俗に「汁系ワーム」と称され、まぁ、非常によく釣れます。いろいろと好み・趣向が分かれるところですが、オイラ的には ”あり” です。
ただし、汁漏れには注意!!
ついつい買ってしまう......
ここに書いていることは、オイラの主観がたくさん入っています。ちょっと違うだろ!ということもあると思いますが、いろいろと試した結果です。おすすめワーム等も実際に使ったものしか紹介していません。
ついつい使わないかもしれない、と思いつつも買ってしまいます.......
無駄にお金かけてますね。
まとめ
「ロックフィッシュ」を「ワーム」で釣る場合のワームの選び方をまとめてみました。
まずは、3インチ程度の「カーリーテール or グラブ」、「シャッドテール」、「ホッグ」の三種類、カラーは「赤系 or 白系」、「茶・緑系」の二種類をそろえることから始めてください。
その後は、セオリーを意識しつつ好きなワームを順次揃えていくのが良いでしょう。
ルアーフィッシングは、釣りの中でも特にゲーム性が高く、ワームセレクトは釣果に直結します。いろいろ考えて・試した結果の一匹、これは格別のうれしさです。
そうして釣った「根魚」はいずれも希少価値の高い高級魚であり、非常に美味しくいただけます。根魚の刺身を食べれるのは釣り人だけです。
ぜひ、「根魚」、「ロックフィッシュ」を「ワーム」で狙ってみてください。
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